第2章
無数の視線が私に釘づけになっていた。皮を剥ぐための刃物みたいに鋭く、そして残酷な目だ。
アーサーは唇の端を意地悪くつり上げた。「星と光の血筋から、穢れた灰なんて生まれるはずがない」そう言って、わざと沈黙を引き延ばし、含みを持たせたまま続ける。「……ただし、故人が――」
私は両脇で指をきつく握りしめた。
母を侮辱している。
純粋な光の血を引くあの人は、私を産んだせいで魔力が衰えたその瞬間、父に容赦なく捨てられた。
人里離れた棟の、凍えるように冷たい寝台の上で血を吐きながら独り残され、父がセレナの卑しい出自の母親を本邸へ誇らしげに連れ込んでいる間に、息を引き取った。
最初から、父は一度たりとも私の血筋を疑ってなどいなかった。母が「用済み」になったから切り捨てただけだ。
そして今、その記憶にさえ、ひとかけらの尊厳も与えようとしない。
私は父と呼んできた男を見つめた。血が、静かに氷へ変わっていくのがわかった。
アーサーの嘲るような視線を真正面から受け止め、私は一語一語を意図的に選び、正確に告げた。
「私は確かに、純粋な光の血筋ではありません」
死のような沈黙。
聖域はあまりに静かで、群衆の息を呑む気配が一つになって伝わってきた。
父の靴底の下で金色の床石が瞬時に砕け、砂のように崩れた。怒りの竜の吐息が、あまりの衝撃で逆流したのだ。父は激しくむせ込み、口の端から細い血の筋を漏らした。
アーサーの顔に浮かんだ狂気じみた恍惚は、隠しようもなかった。
「いい。実にいい」父は荒い息を吐き、宮殿の半分を吹き飛ばしかねない怒りを、力ずくで押し殺した。
名誉を守るために、父は計算し尽くした、冷酷な一刀を振るう。
「本日この時をもって、エレナは第一継承者の地位を剥奪する。アーサー、セレナとの契りの儀を許可する!」
セレナは息を呑み、口元を押さえて、芝居がかった歓喜の涙をこぼした。彼女はアーサーの胸に飛び込み、「ありがとう、お父様。ご祝福を……!」と甘えるように言った。
その後、人目のない離れの棟で、重い謁見室の扉が叩きつけられるように閉まった瞬間、父の裏拳が飛んできた。
私は身じろぎもせず、その凶暴な一撃を受けた。鉄の味が一気に口内へ広がる。
「この雑種を地下牢へ放り込め!」父が吠えた。胸が大きく上下している。
「私の血は灰ではありません。私の紋章は光よりも遥かに古く――」私は顎の血を拭い、最後の、必死の訴えを絞り出した。
「黙れ!」父は怒鳴り、私の言葉を叩き潰した。その目にあるのは、ただ純粋な嫌悪だけ。
「お前は役立たずの母親そっくりだ。反吐が出る!」
その瞬間、すべてが澄み切るほど明確になった。
父は真実などどうでもいいのだ。たとえ私が至高の古き血を宿していようと、私が彼の評判に傷をつける存在になった途端、迷いなく消し去る――ただそれだけ。
生き延びなければならない。この死刑宣告を、折らなければならない。
「……なら、私を竜淵への生贄に」衛兵に掴まれる直前、私は膝をついた。
父が凍りついた。
竜淵。
大陸で最も致命的で、禁じられた荒廃の地。
その底に潜む言葉にできない災厄を鎮めるため、竜の一族は毎年、契りを結んでいない高位の処女を一人捧げる。あの穴へ投げ込まれた女で、生きて戻った者は一人もいない。
「生贄になりたいというのか?」父は目を細めた。
「淵の神への供物であれば、少なくとも評判は守れます」私は感情の一切を削ぎ落とした声で言った。
「自分の血を淵に捧げるほうが、『偽りの娘』を公の場で処刑するより、よほど高潔です。あなたの至高の献身を示せるでしょう。違いますか?」
母が死にゆく夜の記憶が、脳裏を閃いた。母は私の腕を掴み、擦り切れた囁きのような声で言ったのだ。
「エレナ、もしお前が追い詰められて、もう後がないところまで来たら……竜淵へ行きなさい。竜神を探すの。そこに、お前の運命の相手がいる」
前の人生では、アーサーが作り上げた偽りの優しさに酔い、私はそれを死に際の戯言だと切り捨てた。だが今度は、その言葉に命を賭ける。
数分後、私は乱暴に寝室へ押し戻され、荷造りを命じられた。
化粧台のいちばん奥、隠し仕切りを引き抜くように開け、冷たい星形のペンダントを取り出す。
母が残した唯一の遺品。これは祝福を受けた聖なる守りで、女に安産と健やかな子をもたらすのだと、母は誓うように言っていた。
赤い糸でそれを固く結び、心臓の上、肌に直接当てて留める。
淵の底に何が潜んでいるのか、私は知らない。だが、ここに残れば、死は確定だ。
バン、と音がした。寝室の扉が蹴り開けられる。
セレナが闊歩するように入ってきた。後ろには高位の侍女が四人。
彼女の首には、アーサーからの真新しい契りの贈り物――鳩の血のように深紅で、傷ひとつないルビーの首飾りが巻きつくように光っている。
「荷造りが早いのね、お姉さま」セレナは鼻で嗤い、私の前で足を止めた。彼女は卓上の絹のローブをひったくり、心底汚らわしいものを見る顔で床へ投げ捨て、かかとでぐりぐりと踏みにじった。
「でも、お似合いよ。灰は灰と一緒にいるべきだもの。竜淵みたいな真っ黒なドブは、あなたの棺にぴったり」
「そう?」私はゆっくり立ち上がり、彼女と目を合わせた。
セレナの顔は厚化粧で塗り固められ、不自然なほど華やかに見える。だが私の視線が下へ滑った瞬間、唇に冷たい笑みが浮かんだ。
完璧に見える鎖骨のすぐ下に、ひとつだけ。ひどくへこんで萎びた皮膚の斑がある。乾いた樹皮みたいに、醜悪で死んだような皺がくしゃりと寄っていた。
「何を笑ってるのよ!?」セレナは、尻尾を踏まれた猫みたいに甲高く叫んだ。私の嘲る視線に瞬時に火がついたのだ。
「あなたが呆れるほど愚かだから笑ってるの」私は氷のような侮蔑を向けたまま言い捨てる。
「アーサーを奪えば勝ちだと思ってるの? あの聖騎士の鎧の下に、どんな寄生の化け物が潜んでるか、あなたは何も知らない。どうかお二人とも、早く跡継ぎに恵まれますように」
「この穢れた灰女!」セレナの顔が醜く歪んだ。彼女は躊躇もなく手を振り上げ、私の頬を容赦なく打ち据えた。
私は血の混じった唾をひと口吐き捨てる。間髪入れず、拳を引いた。あの鼻梁を粉々に砕くつもりで。
だが、拳が彼女の顔にかすりもしないうちに、圧倒的で見えない力が私に叩きつけられた。私は激しく後方へ弾き飛ばされ、床に叩きつけられるように転がった。
