第101章

千枝は翌日、案の定起きられなかった。アラームが鳴った瞬間、悠に止められてしまったのだ。

忠志が着替えを届けに来たときも、千枝はまだ悠の腕の中で、うとうとと夢の底にいた。

二人で朝まで散々「折り合って」、千枝が限界を迎えて意識を飛ばしたところで、ようやく悠が手を緩めた。

部屋の中には甘ったるい熱の匂いが残り、悠の身体にはいくつもキスマークが散っている。

悠は上半身裸のまま玄関へ行き、扉を開けた。

忠志はそれを見た瞬間、さっと視線を落とす。

「九条社長。ご用意したお洋服です」

忠志が千枝の服を届けるのは、これが初めてではない。――たぶん、もう自分の出番はないだろう。悠が女の子を追い...

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