第百六章

薫の仕事は非常に忙しく、三人に食事をご馳走すると、また慌ただしく編集部へ戻っていった。

千枝たち三人は、午後からの写真撮影に突入した。

卒業シーズンに写真を撮らないなんて、もったいない。

数時間ぶっ通しで撮影を続け、ようやく寮へ戻ることにした。

千枝と綾子の荷物はすでに運び出されていたが、幸い沙百合は大学院に進学するため、まだ寮の部屋が残っている。三人は相談の末、最後に学校でもう一泊し、存分に語り明かすことに決めた。

すっかり夜になってから、三人は寮に帰り着いた。

ちょうどその時、悠からLINEのビデオ通話がかかってきて、千枝は慌てて綾子たちを先に入らせた。

「誰? そんなにコ...

ログインして続きを読む