第16章

悠の後ろをついて歩く千枝は、周囲の視線を一身に浴びているような気がしてならなかった。

悠が通り過ぎるたび、他の社員たちは無意識に一歩下がり、彼との距離を空ける。

千枝はごくりと唾を飲み込んだ。心臓が張り裂けそうなほど緊張している。

社長は、自分が同僚たちと彼の悪口を言っていたのを耳にして、だから食事もさせずに呼び戻したのだろうか?

トレイに残してきた、まだ数口しか食べていないご飯を思うと、もったいないことをしたと悔やまれた。

食堂のおばちゃんが同情して、鶏もも肉を一つおまけしてくれたのに。

悠の社長室に入って、ようやく千枝は我に返った。

デスクの上に置かれた、五つ星ホテルのテイ...

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