第98章

千枝は何かを考えるように頷いた。

和也は本当に悠の逆鱗に触れたのだ。悠の部屋を使って女と遊び回った挙句、あろうことかハッキュウ宝飾の新作発表会でそんな真似をしたのだから。

ただ、昨日のハッキュウ宝飾の発表会はネットでの反響が凄まじかったらしく、広報部の同僚たちはグループチャットで「また残業だ」と悲鳴を上げていた。

和也のことを思い出し、千枝はまた尋ねた。

「彼、どこに飛ばされるか知ってる?」

「宝石の採掘らしいよ。とにかく辺境の地だから、もう二度と顔を合わせることはないね」

それを聞いて、千枝は小さく息を吐いた。

石を掘ろうが宝石を掘ろうが、もう自分には関係のないことだ。

千...

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