第120章 泥の菩薩が川を渡る

庭に戻ると、原田麻友はようやく中川菜々美たちを外に出した。

解放されるや否や、山口理沙はゴシップ好きの血が抑えきれず、こう切り出した。「あの小山由樹って子、あなたのこと好きなんじゃない? テレビで見たけど、あなたたちの時代の男女って、私たちがあの頃より恋愛に関して奥手だったりするの?」

彼女は首を振り、「恋愛には奥手なくせに、他のことには随分と積極的よね。まったく本末転倒だわ」

「仕事です。私を好きなわけじゃありません」

原田麻友はキッチンへ戻ると、料理の準備を始めた。

山口理沙がふわりとそばに寄ってくる。「お金がないわけでもないんだから、誰か雇ってご飯作ってもらえばいいじ...

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