第125章 女神よ

彼女はベッドから降り、身支度を整えて出勤の準備をする。カバンに手を伸ばし、探った指先が呪符に触れた。

呪符を取り出すと、元は黄色かったそれが、彼女の手に取られた瞬間、灰と化してしまった。

佐野陽菜「…………」

ふと、ある考えが閃く。

佐野陽菜は、昨日原田麻友が自分を見ていた時の、眉をひそめた訝しげな表情を思い出した。

その後、原田さんはこの呪符を彼女に売ったのだ。

ということは……

原田さんは、武田勇人の幽霊が来ることをとっくに知っていたのだろうか?

ということは……

原田さんはお金のためではなく、彼女を助けようとしていたのだろうか?

佐野陽菜「…………」

彼女は床に落...

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