第25章 子孫を断つ

中川裕大は驚愕し、慌てて使用人やボディガードを呼び入れ、自分たちを守らせた。

和田七海はボディガードに取り押さえられ、両腕を背中で捻り上げられると、歪んだ鼻筋が露わになった。

中川誠司は中川心春を庇いながら言った。「お前は死んだはずじゃなかったのか?」

和田七海は、ねじ曲がった鼻を隠しきれないと悟ると、やけくそになって大声で叫んだ。「あんたたちは私が死ねばいいって思ってるんでしょ! 私が死ねば、あんたはこの中川心春とかいうクズと添い遂げられる。そうでしょう?」

「言っとくけど、夢を見るのも大概にしなさい。あんたが本来娶るはずだったのは私。私たちこそがお似合いで、夫婦になるべきだったの...

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