第258章 豊寧山

鬱蒼とした密林に、高い木々が広々と空を覆い、ただ一筋の斜陽が空に掛かっているのみだった。

十数人の一行は皆、険しい顔つきで密林の外に佇んでいた。彼らの背後、路上には四、五台のオフロード車が停まっている。

オフロード車の傍らには軍服姿の男たちが立ち、一人ひとりが冷徹な表情を浮かべ、猛獣のような眼差しで周囲を窺っていた。

「青陽、皆揃ったというのに、まだ入らんのか?」

青陽道長こと森田大介は首を横に振った。「あと一人、まだ来ていない」

「玄門において名のある者で、なおかつ山を下りることを厭わぬ者は、皆ここに来ている。他に誰が来ていないというのだ?」白髪の老人が不機嫌そうな顔で、密林の奥...

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