第282章 家から追い出す

原田麻友の指示に従い、佐野陽菜は車を江城市の郊外へと走らせた。右へ左へと曲がり続け、やがて独立した別荘の前にたどり着いた。

その別荘は山の頂にあり、周囲に他の建物は一切なかった。

佐野陽菜は車のドアを開け、その建物を眺めながら心配そうに尋ねた。「麻友さん、山口理沙と菜々美は、本当にこの中に?」

「ええ」

原田麻友が別荘の入口へ歩み寄ると、門前には二体の大きな石獅子が鎮座していた。その眼の部分にだけ辰砂で赤い点が打たれており、まるで生きているかのように、訪れる者をじっと見据えている。

彼女たちが門にたどり着いた途端、中から老いさらばえた声が響いた。「お引き取りを」

原田麻友は言った...

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