第347章 霊樹サラ

澄んだ子供の声が、夜闇にことさら響き渡る。

原田麻友は首を横に振った。「違う」

子供はがっかりしたようにうなだれた。「ご主人様に、あの悪い奴らを懲らしめてもらいたかったのに」

彼は悲しげに木の幹に腰掛け、ぷにぷにした頬を両手で包み込んだ。「あいつらがどれだけひどいか、あんたにはわからないよ。僕は霊樹なのに、あいつらに陰のモノを祀るために使われるなんて」

「僕はあんな物の怪じゃない。生きた人間を贄になんてしない」

「全部、あの白井秀良のせいだ」

話しているうちに、彼の目からはぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。「ううっ……人を殺しちゃった。それも修行者を一人、それからもう一人」

「僕みた...

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