第402章 一夜に数度占う

「皇は皇にならず、帝は帝にならず……?」

中西が低い声でその数文字を呟くと、心の底からじわじわと寒気が込み上げてきた。

彼が漏らした呟きを、原田麻友はまるで聞こえなかったかのように受け流した。

「皇という字から上の点一つを取れば、日と王の二文字だけが残る。王の字を分解すれば十二、つまり十二日」

「あなたは自分を大江だと言い張った。大江の帝は『渧』となる。渧とは水が注ぐこと、つまりゆっくりと滴り落ちるという意味」

「大江の水が枯れ果ててこそ、帝となる」

「あなたは大江家の人間を殺し、その血脈を根絶やしにして、ようやくこの家の帝となった」

中西は弾かれたように椅子から飛び上がった。...

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