第411章 君の運を借りた

深夜。

中川家の別荘の中庭で、赤々と篝火が焚かれていた。

炎の上には鉄鍋が据えられ、中の水がぐつぐつと煮えたぎっている。

丸一日休息を取った中川家の面々が、一人残らず中庭に集まっていた。

中川浩成は車椅子を押して、中川泰を庭へと連れ出した。

「先生、これだけでよろしいのですか」

庭の中央に置かれた鉄鍋を見て、中川泰はわずかに眉をひそめた。

たかが鉄鍋一つで、あの物の怪を退治できるというのだろうか。

「これだけで十分です」

平陽先生は原田麻友をちらりと見やり、さらに元嘉先生の顔を窺ってから、ようやく説明を口にした。「あの物の怪は、実はそれほど力が強いわけではありません。あれま...

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