第428章 ナイトラン

夜である。

星も月もなく、墨のような雲が空を覆い隠していた。

村の家々には、すでに明かりが灯っていた。

原田麻友たちは、村長の後に続いて御霊舎の前へとやってきた。

「これが私たち両頭村の御霊舎です。もう何百年もの歴史があるんですよ」

両頭村の御霊舎は、この地方特有の建築様式を色濃く残しており、ここ数年の大規模な改修工事のおかげで、カメラ越しに見るとひときわ豪華に映った。

その御霊舎の前には、帽子を被りマスクを着けた男が立っていた。体格からして四十歳未満だろうか。精気に満ちており、病を患っているようには見えない。

村長が説明した。「制作チームが配信をしていると知って、お客さんが顔...

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