第429章 命を借りる霊物

スタッフはすぐさま医療スタッフに原田日菜の足の治療をさせた。

簡潔な消毒を終えると、医療スタッフは単刀直入に告げた。

「まずは病院へ運びましょう! ひどい擦過傷です。きちんと処置しないと、痕が残ってしまいますよ」

「痕が残るなんて嫌、絶対に嫌ぁっ!」

足を止めてからというもの、原田日菜は泣き叫んでばかりいた。

中庭いっぱいに、彼女の泣き声が響き渡る。

阿部秀吉は指示を出した。

「まずは彼女を病院へ! 体が第一だ」

原田大翔が彼女を抱き上げようとしたその時、原田日菜は原田麻友をきつく睨みつけ、声を荒らげた。

「あなた、わざとやったんでしょ!」

原田麻友は無言で見つめ返す。

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