第465章 山口理沙が帰ってきた

その陰の気は漂い出るなり、まっすぐとドアの方へ向かって飛んでいき、口の中で「パパ、ママ……パパ、ママ……」と呟いていた。

だが、その半ばで二本の赤い糸に絡め取られた。

子供の怨霊はゆっくりと振り返り、拳ほどの大きさがある漆黒の瞳で、不気味にその赤い糸の先を辿った。

裂けた口角から、暗紫色の歯が覗く。

首を巡らせるその動きは、ひどくぎこちない。

それは赤い糸に沿って、少しずつ、少しずつ漂い戻ってきた。

原田麻友は、竹田晃と九条伊織の生年月日が書かれた占い呪符の紙を、赤い糸に沿って点火した。

燃え上がる炎は、シュボッという音とともに赤い糸を伝い、直接子供の怨霊の身へと燃え移った。

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