第503章 構わず殴る

突然、その女の子がカメラの方向を鋭く見つめた。

カメラがズームされ、女の子の表情が原田麻友の目の前に映し出される。

レンズに向かって不気味な笑みを浮かべるその姿に、傍らで見ていた阿部秀吉でさえ背筋を凍らせた。

「先生、こ……この娘は……そ、その、幽霊ですか?」

「違います」

阿部秀吉はほっと胸を撫で下ろした。

だが、原田麻友は口に出さなかったものの、この娘の正体は恐らく幽霊などより遥かに厄介なものだ。

天巫院玲幻は呪術界でも屈指の実力者だが、この少女を相手にすると終始後手に回っている。

呪いの源は間違いなくあの古いアパートにあるはずだが……。

本来なら消滅したはずの柊木陽太...

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