第509章 もうどうでもいい

冥界。

原田麻友は岩崎ばあちゃんを連れて、冥界へと足を踏み入れた。

岩崎ばあちゃんは信じられないという顔で周囲を見回す。

「ここが……冥界……なのかい?」

原田麻友は小さくうなずく。

言葉を返すより早く、岩崎ばあちゃんが原田麻友の手をがしっと掴んだ。握力が痛いほど強い。

「心菜の体にも、この冥府の花があったんだよ。だから、あの子は……」

「分かってます」

原田麻友は途中で遮った。声は淡々としている。

「私にもあります」

岩崎ばあちゃんの表情が、さらに凍りつく。

「お前……あんた……」

「守ります。あの子も、私自身も」

遠方から白黒無常が、目にも留まらぬ速さで迫ってき...

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