第544章 契約解除

一秒でも遅れれば原田麻友に魂探りをされると恐れ、五匹の妖は我先にと口を開いた。

「……」

原田麻友は無言だった。

山口理沙は妖たちに背を向けたまま、原田麻友に向かって得意げに眉を上げた。

「出しなさい」

五匹の妖は身を縮こまらせて一斉に術を施し、間もなくその手に一冊の赤い帳面を出現させた。

たった一冊の帳面を五匹の妖が十本の腕で恭しく捧げ持ち、原田麻友へと差し出す。

「先生、これが冥界の借金帳でございます。我々が担当しているのは大槻家の一家だけで、これが彼らが長年返済してきた冥界の借金で……」

原田麻友はそれを受け取って中を確認した。

「大槻家の冥界の借金を解除する」

「...

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