第634章 異変したモーリス

配信ルームに響くのは、イヴァの声と――コン、コン、と金槌を打つ音だけだった。

原田日菜はその数言に喉を塞がれ、言い返すこともできない。唇をきゅっと結び、傍らで黙り込むしかなかった。

やがて、ひとつ、またひとつと人の頭が見つかっていく。

キッチン、浴室、寝室……。

合計で十二個。

老人、子ども、女、男……。

それらはこの別荘の各所に散らばり、まるでそれぞれが自分の胴体を探しているかのようだった。

最後に見つかったのは、壁の中に嵌め込まれた頭。七、八歳くらいの少女で、笑えば小さなえくぼが二つできる。

そして礼儀正しく、こう尋ねてくるのだ。自分の身体はどこにあるのか、と。

イヴァ...

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