第671章 お札

原田麻友はまったく予想していなかった。田村玲央が、こんな問いを投げてくるなんて。

玲央が聡いことは知っている。薄々、勘づいているだろうことも。

けれど二人とも、口にしないままにしてきた。暗黙の了解で。

これまでだって何度か、玲央は察していたはずだ。それでも彼は、踏み込む手前で止まった。追及はしなかった。

それが、今回は――。

麻友は眉をわずかに寄せた。

「……何か、あったの?」

「別に」

麻友は重ねて訊く。

「霊体が不安定なの? それとも……『愛を封じた瓶』のせいで、また影響が出てる? あるいは岩崎博斗……さっきも顔相を見たし、算も立てたけど、最近は本来――」

「原田麻友...

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