第711章 縁結びのお札

車窓の外に、巨大な電子ビジョンがそびえていた。

そこに映し出されているのは、つい最近完成したばかりの営市。

カメラは上空から営市全体を俯瞰し、真っ先に視線を奪うのは、あの途方もなく大きな樹だった。かつて枯れかけていた枝葉は、いまや瑞々しい生命を宿し、荒れ果てていた街には観光客が溢れている。親に手を引かれた子どもの小さな顔が、画面の端で次々と掠めた。

営市の外側には新設の商店街。夜の灯りは眩いほどに煌めき、人波は途切れない。行き交う人々の顔には、揃って楽しげな笑み。最後に映像は、揺れる霊木の枝先で静止した。

神樹の幻境――百年前の人の世の移ろいを体験せよ。

原田麻友は、画面の中で枝を...

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