第728章 大凶の地、必ず怨霊を養う

原田日菜は車内でぼんやりと座り込み、首だけを傾けて原田グループの本社ビルを眺めた。

胸の奥がざわつく。反射的に電話をかけようとしてスマホに指を伸ばした、その瞬間――スマホが鳴った。

スタジオからだ。

通話を取る。

「日菜さん、どうなってるんですか。前に決まってた代言が、何件も一斉にキャンセルって連絡が来ました」新しく入ったマネジャーが早口でまくしたてる。「それに、バラエティの収録も2本、取り消しになってます」

「……何かあったの?」

普通、内輪の情報でも掴んでいなければ、ここまで慌ただしく差し替えや取り消しは起きない。悪影響を恐れている、ということだ。

「日菜さん、もし何かあっ...

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