第755章 君を助けられない

渡部建から電話を受けた原田麻友は、すぐさま原田渉にかけ直した。

「わかった。家のほうは私が見張ってる。あいつには戻らせない。邪魔されるのは御免だ」

電話を切ろうとした、そのとき。

渉が探るような声で言った。

「……ネットで回ってるけどさ。お前と田村玲央って、あれ……マジなのか?」

原田麻友「……」

「麻友。お前の恋愛に口出ししたいわけじゃない。ただ、言っときたいだけだ。男女の“それ”は、ほかの感情とは違う」

「唯一で、特別だ」

「別の理由で……愛情と、それ以外をごっちゃにしてほしくない」

「してない」

渉の表情がわずかに固まる。何か言いかけて、言葉が出ない。

数秒の沈黙...

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