第781章 金で人を叩く

ロビーは燦々と灯りがきらめき、グラスが触れ合う音と笑い声が絶えない。

梶岡雪子は行儀よく田村祖父の傍らに付き添っていた。

誰かが「このお嬢さんは?」と尋ねるたび、田村祖父は目を細めて言う。

「うちの孫嫁だ。雪子っていうんだよ!」

「べっぴんだろう!」

「田村家の孫嫁だ。いじめるんじゃないぞ」

その答えを聞いた周囲の顔つきは、反応がまちまちだった。

「田村玲央の相手って、原田麻友さんじゃなかったの?」

「田村悠衣さん、前から界隈に根回ししてたじゃない。はっきり言ってたよね」

「この爺さん、何のつもりだよ……」

「さあな。まあ祖父さん、今は田村家に住んでないし、家の采配は振れ...

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