第786章 まだ妖が分からないのか

阿部秀吉は、ほどなくして別荘に到着した。

大野佳奈に詰め寄られても、彼は涼しい顔のまま言う。

「もともとは、仲のいい連中に知らせて、知恵を借りようと思っただけなんですよ」

「だって、10万妖規模の大会でしょう。それも急ぎで……俺ひとりじゃ回りません」

ふう、と息を吐く。

「ところが……話した途端、誰ひとり信じない。心霊番組の撮りすぎで頭がどうかしたんじゃないかって、病院で診てもらえ、なんて言うやつまでいて」

あの悪友どもの言葉を思い出すだけで、胸の奥に黒いものが詰まっていく。

「仕方ないから、もっと外の連中にも広げた……」無表情のまま言い切る。「それでも、誰も信じない」

九条...

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