第793章 俺を見逃さない

「彼女は被害者なんだ。それじゃ理由にならないか?」

天巫院玲幻「……」

彼にとって、その理由だけでは当然足りない。

だが原田麻友の眼差しは氷みたいに冷たく、続く言葉を喉の奥で凍らせた。結局、口をつぐむしかない。

親分はいつも、玄門の修行者として背負うべき責任を忘れている。

場が硬直しかけたところで、渡部建が一歩前に出た。

「今一番大事なのは、あいつらを捕まえることだろ。これ以上、傷つく人が出る前にさ。部長、手はあるんですか?」

「捕まえるなら、餌がいるわ」

原田麻友が手のひらを開く。すると黒い小冊子が、すっと現れた。

陰気を測る機器が一斉に甲高いブザーを鳴らす。

その場の...

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