第806章 拝んだ呪符の紙

原田日菜は原田家の別荘、その門前に立つとインターホンを押した。

ほどなくして森田が出てきた。門の外にいるのが原田日菜だと気づいた瞬間、数秒だけ固まる。とくに、青紫に腫れたその顔を見た途端、視線が凍りついた。

原田日菜は鉄扉をどん、と強く叩いた。

「まだ開けないの?」

森田は間を置き、いつもの礼儀だけは崩さずに言う。

「原田様、いかがなさいましたか」

「森田さん、頭おかしくなった? 私が家に帰るんだよ。用なんてあるわけないでしょ。使用人のくせに、私を止める気?」

怒りに任せ、叩く力がさらに増す。

森田「……」

森田は言いづらそうに原田日菜を一度だけ見やり、それでも淡々と告げた...

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