第822章 冥婚の妻が夢に入る

視聴者も静かに吉野も、憑かれた藤原が何かやらかすと身構えた、その瞬間。

藤原はふっと目を閉じ――そのまま、ベッドへどさりと倒れた。

「藤原……」

静かにが駆け寄ろうとして、足が止まる。怖い。結局、数歩離れたまま、そろそろと様子をうかがった。

次の瞬間、ばっと藤原が目を見開く。

名残惜しそうな顔で口元をぬぐい、薄気味悪い笑みを浮かべた。

「藤原」

静かにが探るように呼ぶ。

藤原は跳ね起き、得意げに胸を張った。

「吉野、聞けよ。俺さ、夢で何見たと思う? 俺、夢で――」

言いかけて、ふと手のひらを見下ろし、固まった。いつの間にか、素色の小さな手ぬぐいが一枚、そこにある。

「こ...

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