第844章 竜、高貴なる竜

空に火花が四散し、次の瞬間、血の色がひとすじ――膨らみながら空を裂き、黒龍へと真っ向から斬り下ろされた。

黒龍は勢いよく落下する。空で原田麻友に掴まれ、霊力で無理やり人の形へ戻されると、額に残った龍角を鷲掴みにされたまま、地面へ叩き落とされるように着地した。

「放せ。今回は俺様が油断しただけだ。もう一回やれば、次は必ずお前を倒す」

久志羅を引きずり降ろしながら、原田麻友は着地するなり渡部建へ言い放つ。

「……ぼさっとしてないで。人、手配して」

一同、固まったままだ。

「お、おおお! はやくはやく! 呪符の紙! 妖力封じの手錠!」

部員たちがどっと押し寄せ、久志羅を取り囲む。原田...

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