第849章 いい男は奪って手に入れるものじゃない

「知ってる」

「知ってるなら行くなよ!」渡部建が眉をひそめた。「相手がわざわざお前をこの試合から外したのは、お前がいたら計画が狂うって踏んだからだ」

そう言いながら、原田麻友の腕を引いて、さらに外へ押しやる。

「安藤安奈の件は確かに痛い。だが、山口理沙に須藤葉奈と大野佳奈を連れて行かせればいいだろ」

「……あの子たち、片方は千年物の女幽霊、片方は千年の狐妖、それに蛇の妖だぞ。三人がかりでどうにもならないってなると――」

「相手は、私をここから引き離したいだけ」原田麻友が、渡部建の言葉を切った。

「私が動かなければ、相手は次の手を打ってくる」

「じゃあ試合は……!」渡部建の声が裏...

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