第851章 さすが君だ

空中では斬り結ぶ音が途切れず、陰気と妖気が渦を巻いてのたうっていた。

やがて、空から大野佳奈の怒声が落ちてくる。

「よくもあたしの友だちを殺しておいて、逃げるつもり!? どこまで逃げられると思ってんの!」

銀の蛇が、放たれた矢のように飛び出した。逃走を図る梶岡礼奈めがけ、一直線。

須藤葉奈も勢いよく追いすがる。

「あああっ! 逃げるぞ!」

梶岡礼奈が空で黒い煙へと姿を崩し、そのまま抜けようとした――まさにその瞬間。

天から一振りの剣が落ちた。

万鈞の力をまとった刃が黒煙を貫き、叩きつけるように地へ。

どん――。

金礼山が、ぐらりと数度うねった。

怨霊たちは呆然と、その光...

ログインして続きを読む