第872章 彼の運命は本当に苦しい

高くそびえる石段の手前に、巨体の陰鬼が二体、門番のように立っていた。

鬼の帝王は、長い長い列をなす鬼魂を引き連れ、ずるずると前へ進む。

石段の目前まで来た瞬間、二体の陰鬼が伏せていた瞳をわずかに上げた。提灯ほどもある眼がぼうっと光り、鬼の帝王へ落ちる。――そしてゆっくりと視線を持ち上げ、前方を見据えた。

鬼の帝王は綱を引き、鬼魂たちを押し流すように歩かせる。

石段は高く、果てが見えない。しばらく登ったところで、鬼の帝王は原田麻友の横へにじり寄り、低い声で言った。

「俺は鬼の帝王だ。いつもこうして鬼魂を連れてこの道を通る。三生石を越えさせて、輪廻の台へ送るんだ」

歩いていると、鬼使...

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