第875章 渡部建、天巫院玲幻を連れて行く

「親分……」

天巫院玲幻が言い終えるより早く、原田麻友は指先をふっと緩め、両手を素早く組んで印を結ぶ。口の中で低く呪を唱えた。

せいぜつに貫かれた傷口から、ぶわっと符文が噴き上がる。赤黒い光の筋となって傷に沿い、冥王の身体を這うように広がっていった。

符文が頭部に届きかけた、その瞬間。

首を傾げたままの冥王が、ぱちりと瞬きをする。

片手を上げ、撃ち抜かれた額にそっと触れた。

「……こいつ、思ったより痛ぇな!」

崩れていた顔が、じわじわと元へ戻っていく。肉の奥から、銃弾がぐり、と押し出されるように姿を現した。

――パンッ!

二発目。

今度は心臓を正確に撃ち抜いた。

原田麻...

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