第876章 神を葬る淵は何をしようとしているのか

灰塵が空を覆うなか、冥王はふたたび剣を掲げ、瓦礫の山――その中心に倒れる原田麻友へ、寸分違わず振り下ろした。

渡部建は勢いよく飛び込んだが、近づく前に濃密な陰気に煽られ、身体がぐらりと揺れる。

見下ろせば、粉塵の帳の向こう。崩れた石の間に沈む原田麻友の姿があった。せいぜつは、すぐ傍らに転がっている。

巨剣が、さっき以上の圧で落ちてくる。

この一太刀を受ければ、原田麻友は死ぬ。

「原田麻友!」

渡部建は身に付けた呪符の紙を、ありったけ冥王へ叩きつけた。

だが呪符の紙は陰気に触れた瞬間、ぱっと灰に変わって散る。

近づけない。

呪符の紙も効かない。

「原田麻友! 原田麻友!」

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