第1章 海辺の約束
陽射しの眩しい浜辺で、十歳の鈴木瑠璃は腰を屈め、美しい貝殻を一生懸命探していた。両手で色とりどりの貝殻を持ち、満足げな笑顔を浮かべている。
「見て、この貝殻すっごく綺麗!お兄ちゃん、絶対気に入るはず!」鈴木瑠璃は興奮した表情で、同い年の藤原圭の元へ駆け寄った。
御曹司らしい格好をした藤原圭は砂浜に座り、眉間にしわを寄せ、落ち込んでいる様子だった。色褪せたワンピースを着た鈴木瑠璃を見上げると、その目に好奇心が浮かんだ。
「僕にくれるの?どうして?」
「元気なさそうだから、楽しくなってほしいの」鈴木瑠璃は微笑みながら、期待を込めて貝殻を差し出した。
藤原圭は貝殻を受け取ると、珍しく笑顔を見せた。
「ありがとう!本当に綺麗な貝殻だね、気に入ったよ」
「よかった。これからはずっと楽しく過ごしてね」鈴木瑠璃はウインクをして、純真な笑顔を浮かべた。
「うん、そうする!」藤原圭は頷き、口角が少し上がった。
その真夏の日々、二人は毎日浜辺で偶然出会っては、一緒に遊んで過ごした。
ある日、瑠璃ちゃんがガラスで足を切って血を流した時、藤原圭は彼女をおんぶして診療所まで連れて行った。
その時、彼女は彼の背中にしがみつき、頬を夕陽に染め、小さな心臓が高鳴っていた。
顔を赤らめながら、思わず藤原圭の首に腕を回して、「圭お兄ちゃん、わたし...ずっとお兄ちゃんと一緒にいたい。毎日一緒に遊びたい」
おそらく夕陽が暖かすぎたせいか、藤原圭は約束をした。「大きくなったら、必ず瑠璃と結婚するよ!」
二人は見つめ合って笑い、その約束は陽の光の中で一層力強く感じられた。
歳月は流れ、鈴木瑠璃は大人になっていた。
クラスメイトの誕生日パーティーで、鈴木瑠璃はなぜか酔ってしまった。ルームキーを手に、ほろ酔い気分で部屋のドアを開けると、目の前の光景に凍りついた。
「圭...?」彼女はベッドに半身を預けている藤原圭を呆然と見つめた。彼はすでに端正な顔立ちの青年に成長していたが、今は少し意識が朦朧としており、おそらく飲みすぎていたのだろう。
藤原圭は顔を上げ、その目に一瞬の驚きが走った。
鈴木瑠璃は大きな喜びに包まれた。数年ぶりの再会でも、藤原圭は彼女のことを覚えているのだと思った。しかし、次の瞬間、藤原圭は彼女をベッドに引き寄せた。
胸の柔らかさが藤原圭の荒々しい愛撫で形を変えられ、痛みと共に不思議な痺れを感じた。状況を理解する間もなく、鈴木瑠璃の服は全て脱がされていた。
なめらかで白い肌が藤原圭の神経を刺激し、もはや抑制が効かなくなった。体内の熱が出口を求めていた。目の前の冷たさを帯びた柔らかな体を抱き寄せる。
「ふぅ」藤原圭は快感の吐息を漏らし、熱い手が躊躇なく乙女の秘園に忍び込んだ。
「あっ!」鋭い痛みが鈴木瑠璃の全身を貫いた。逃げ出したくても逃げられない。
男の熱い体が彼女を強く拘束し、その体を思うがままに駆け巡った。どれくらいの時が過ぎたのか、鈴木瑠璃の意識は朦朧としていた。
ようやく男が解放を迎えた。
そして理性も戻ってきた。ベッドに横たわる青あざだらけの見知らぬ女を見て、彼は眉間にしわを寄せた。普段の自分は自制心が強いことを知っている。今日の暴走は単なる酒のせいではないはずだ。
明らかに、誰かに仕組まれたのだ。
そして、その仕掛けた人物は、この女と無関係ではないはずだ。
「圭...」鈴木瑠璃が藤原圭の名を呼ぶと、藤原圭は一気に彼女の喉を掴んだ!






























