第256章 琴音さん

鈴木ミクは彼女のすぐ後ろをぴったりと尾行していた。

琴音が闇市の奥深くへと足を踏み入れるにつれ、鈴木ミクの鼓動は早鐘を打ち、脳裏には様々な思惑が駆け巡る。

もし琴音が毒薬を使って青木空と賢一を暗殺してくれたら——そう想像するだけで、胸の奥から快感が込み上げてきた。もし本当にあの二人が死ねば、その遺産はすべて鈴木蛍のものになる。蛍は自分の可愛い娘だ。つまり、青木空と賢一の財産は、この鈴木ミクの懐に転がり込んでくるというわけだ!

ハハハッ、考えるだけで痛快極まりない。

だが、鈴木ミクがさらに琴音に近づこうとした矢先、不意に闇市の見張りに見咎められた。見張りは冷ややかな視線を向け、ドスを聞...

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