第260章 三人

「大丈夫、早くおいでよ! これこそ遊園地の定番アトラクションなんだから!」

緋千夜の声には熱意が溢れ、その楽しげな様子は青木空にも伝染していった。

説得されるうちに、青木空はとうとう堪えきれずに吹き出し、心の中で久しく忘れていた喜びが呼び覚まされた。彼女は歩み寄り、緋千夜の隣に腰を下ろす。その顔には、まるで子供時代に戻ったかのような微笑みが浮かんでいた。

「もう、分かったわよ!」

青木空は笑いながら応えた。

傍らで見ていた賢一も、思わず目を細めた。彼はスマートフォンを取り出し、この心温まる瞬間を記録しようと構える。メリーゴーラウンドの上ではしゃぐ二人にレンズを向け、その笑顔をシャッ...

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