第267章 毒を盛る

しかし、店長である彼女のオフィスには仕事が山のように積まれており、目の前の業務に追われて夕食をとる余裕などなかった。

「今は食べないの?」

琴音は、どうしても緋千夜がその毒入りの熱いスープを飲み干すところを見たかった。

緋千夜が死ぬ瞬間を、この目でしっかりと見届けたいのだ。

「後でいただきますね。今は本当に忙しくて」

緋千夜は琴音が気遣ってくれているのだと思い込み、礼儀正しく微笑み返した。

「冷めてしまうから、今のうちに飲んだ方がいいわよ」

琴音はなおも勧めるが、緋千夜には本当に時間がなかった。

明日は店舗で新商品の発売が控えており、そのマーケティング準備を完璧に整えなければ...

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