章 41

たとえ彼が馬鹿になり、痴れ、何も覚えていなくても、彼は彼を愛している。彼だけを。

だから、ボスを見るといつも思わず惹かれてしまう。ボスが傷ついているのを見ると、自分も痛みを感じる。

そして、ボスが——彼が愚かだったあの期間に——部下に向けた反応と関心は、夢にも思わなかったものだった。

ボスは部下に自分のベッドで寝ることを許し、頬にキスさせ、見つめ、さらには欲情までした。

ボスの目に、彼が映っていた。

嫉妬で狂いそうだった。

なぜなら、それらの関心はすべて、恵まれていることに気づかない自分自身に向けられたものだったから。

今の彼は目を覚まし、もはやあの馬鹿のような京佑ではない。

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