第251章

伊藤陸斗は率直に答えた。

「確かに、俺には言っておきたいことがある。お前が最強の覚醒者を生み出し、モンスター族を駆逐し、一族を苦境から救い出したいと願うのと同じようにな。俺の行動もすべてはそのためのものだ。ただ、そこに至る道筋が違うだけさ」

瑠璃は眉をひそめ、族長もまた、隠しきれない動揺を見せた。

伊藤陸斗はくるりと振り返り、舞台の縁へと歩み寄る。その顔には薄い笑みが浮かんでいた。混乱する野人族の民たちを見渡すと、十里先まで届くかのような、朗々たる声を張り上げた。

「同胞たちよ、静粛に! 俺の話を聞いてくれ」

その声が響くと、喧騒に包まれていた場は瞬く間に静まり返り、全員の視線が伊...

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