第270章

俺たちは作業の分担を再開した。

 熊の毛皮を干すための棚を作る必要があったので、俺は黒田輝と一緒に竹を切り出しに出かけた。

 この特製短剣の切れ味は抜群だ。竹を切る作業も実にスムーズに捗る。

 俺たちが竹を持ち帰ると、三船亜由美たちが忙しく動き始めた。

 阿部葵の指揮のもと、洞窟内に熊の毛皮を干すための棚が徐々に組み上がっていく。

 阿部葵の構想と正確な目測データのおかげで、制作プロセスは整然と進んだ。

 阿部葵は棚作りだけでなく、石の台の上に置く竹の机と椅子の製作も指導し、その才能を遺憾なく発揮した。

 このチビの構造設計能力と精度の高さは、まさに人間離れしていた。

 だが...

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