第278章

俺は深く息を吸い込み、きっぱりと言い放った。

「罠だろうが何だろうが、自分たちで確かめに行く必要がある。南海岸を闇雲に探し回るよりはマシだ」

 三船亜由美が提案する。

「猿人たちを先に偵察に行かせればいいわ。あなたたちが危険を冒す必要はないでしょう?」

 俺は三船亜由美を一瞥した。胸中には僅かな不快感がよぎったが、それが俺たちの身を守る策であることも理解していた。

 彼女の言うことにも、一理ある。

 続いて、俺は本田安奈と大平愛子に向き直り、改めて自分の意見を伝えた。

「お前たちは、やっぱり残ったほうがいい」

 本田安奈の態度は頑なだった。

「私の決意は変わらないわ。おじさ...

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