第284章

俺はドローンのローター音を口真似してみたが、赤毛は首を横に振り、追跡はないと示した。

その様子に、俺は少しだけ胸を撫で下ろす。

そして、岩本実子に向き直った。

岩本実子が口を開く。

「ドローンが追跡しようと思えば、必ず隠れてやるはずだわ。昨夜、何か未知の出来事があったのかもしれない」

俺と岩本実子、大平愛子は竹林の奥へと足を進めた。鬱蒼とした林を抜け、石造りの台の下へとたどり着く。

その時、微かに聞こえてくる嗚咽が、緩みかけた俺の神経を再び張り詰めさせた。

石台の窪みに積もった雪が、血で赤く染まっているのが目に入る。

大平愛子が声を張り上げた。

「三船亜由美、前谷鈴音、白崎...

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