第394章

彼の視線は原始人族の民たちの顔をなめるように見渡し、やがて口を開いた。

「皆がそこまで俺を信頼してくれるなら、俺は一時的に族長の職を引き受けよう。我々を未来へと導くために」

彼の声は朗々と響き渡り、揺るぎない自信に満ちている。それはまさに、指導者だけが持つカリスマ性そのものだった。

原始人たちは伊藤陸斗の言葉を聞くと、興奮を爆発させ、拳を突き上げて彼の名を連呼した。

伊藤陸斗は再び手を挙げ、皆を静まらせる。

その時、澤口奈津美が意図を汲んで進み出ると、伊藤陸斗の傍らに立ち、共に原始人たちと対峙した。

伊藤瑞葵が皆に向かって提案する。

「我々には今、新たな族長である伊藤陸斗がいる...

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