第441章

岩本実子は少しの間沈黙してから、こう告げた。

「いいでしょう。ただし、全員の安全までは保証できません」

 意外だった。まさかこれほどあっさりと承諾するとは思わなかったからだ。

 俺は冷静さを保ちつつ、問いを重ねる。

「それで? どうやって俺たちを文明社会まで連れ戻すつもりだ」

「あなたの持っている『物』は、私が直接回収に向かいます。その後、ヘリコプターで離脱する手筈を整えます」

 俺は即座に拒絶した。

「断る」

 岩本実子は少し戸惑った様子を見せたが、すぐに言った。

「海老原和生、私の権限で動かせるのは航空機材だけです。それ以外のリソースには干渉できません」

「言いたいこ...

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