第476章

 おれの視線が大平愛子に触れた瞬間、彼女ははっとしたように胸もとへ手をやり、首から下げているネックレスにそっと触れた。

 一瞥くれてからすぐに目を戻し、みんなを落ち着かせるように言葉を続ける。

「神さまが見ててくれる。ここから先のことも、きっとうまくいくさ」

 三船亜由美たちの瞳に宿っていたかすかな翳りが、少しずつ薄れていく。代わりに、ほんの小さな光が灯りはじめていた。

 ここまで来た。文明社会へ戻る道は、残すところあと一歩。

 夜が降りてくる。衰弱している瑠璃のことを考え、その夜は彼女を家の中で休ませることに決めた。伊藤孝介や戦士たちは、それぞれ自分たちの住まいへと戻っていく。

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