第482章

 おれは伊藤瑞葵を連れて部屋の中へ入った。中にはもう、夕食のいい匂いがふわりと広がっている。

 本田安奈たちが食器を並べ終え、前谷鈴音が皆の皿に料理を取り分けているところだった。

 今夜のメニューは豪華だ。平焼きパンに焼き魚、そしてイノシシの肉をじっくり煮込んだ肉汁スープ。

 ここしばらく単調な食事に慣れきっていたおれたちにとっては、文句なしのごちそうだった。

 前谷鈴音は、外で見張りに立っている原始人族の戦士たちのために、熱々の料理を二人分、木皿に載せて運んでいった。

 おれと伊藤瑞葵は先に腰を下ろし、三船亜由美たちは前谷鈴音が戻ってくるのを待ってから一緒に席に着くつもりで立って...

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