第508章

場の空気が、一瞬にして凍りついた。

俺も焦燥に駆られていた。まだ『五級覚醒者』の領域には達していないし、練っていた作戦も、仕掛けるはずの罠も、何一つ準備が終わっていないのだ。このままなし崩し的に開戦すれば、敗北は必至。『奪船計画』など夢のまた夢だ!

なぜ『エリート同盟』は急に予定を早めたんだ? こちらの計画を嗅ぎつけ、不意打ちを狙ってきたのか?

俺は慌ててティックに問う。

「ティック、よく見えたか?」

ティックが答える。

「はっきり見えたよ。巨大な船がこっちに向かってる。間違いなく『エリート同盟』の先遣隊だ!」

ああ、俺たちの島には大型船など存在しない。それは文明世界の象徴だ。...

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