第517章

伊藤拓巳は岸辺から沖を睨み、苦々しげに眉を寄せた。

「奴ら、予定より何日も早いぞ。こちらの防衛網を撹乱するつもりか!」

俺は努めて冷静に声をかけた。

「やるべきことは全てやった。あとは人事を尽くして天命を待つ、だ」

俺は並み居る原始人戦士たちを見回す。

「お前たちの仲間は、皆『原始人島』からここへ撤退し終えたのか?」

伊藤聡平が応じた。

「ああ。お前の『敵を深くまで誘い込む』という策に従い、一部の戦士を狭島長城に残してある。エリート同盟艦隊と接触し次第、速やかにこの禁断の島へ撤退させる手はずだ」

その言葉を聞いて、俺は胸を撫で下ろした。

今の鍵は、この禁断の島での防衛戦だ。...

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